かわいすぎる警察犬! トイプードルのアンズに会いに行きました!
イラストレーターの五島夕夏さんがおすすめの絵本を紹介するYouTubeチャンネル「五島夕夏の絵本チャンネル」。
(今回の本は絵本ではなく子ども向けのノンフィクション本です!)
今回は事務所を飛び出して、初のロケ企画!
全国でもめずらしいトイプードルの警察犬がいるということで、茨城県水戸市にやってきました!
待ち合わせ場所に着くと、飼い主で指導士の鈴木さんとともに出迎えてくれたアンズの姿が!
アンズとたわむれる五島さん!
アンズはメスのトイプードル。
昨年難しい試験を見事クリアし、警察犬として活躍しています!
そんなアンズなんですが、実は悲しい過去があったんです……。
鈴木さんとアンズの出会いは、茨城県の動物指導センター。
アンズは前の飼い主に飼育放棄され、殺処分寸前だったといいます。
知り合いの職員を訪ねてたまたまその場に居合わせた鈴木さんに引き取られ、アンズは命を救われました。
しかし、鈴木さん宅に連れてこられたものの、アンズは女性に対して悲鳴をあげておびえる動作を見せました。
前の飼い主の女性から、虐待を受けていたらしいのです。
そんなアンズを最初に受け入れてくれたのは、鈴木さん宅の先輩警察犬のシェパードたちでした。
シェパードたちに会いにお庭に入ると……
いきなり激突され、ふっとばされる五島さん!
でも五島さんのにおいをクンクン嗅いだあとは、おとなしくて優しくうちとけてくれたシェパードたち。
実は、このシェパードたちが訓練しているところを見て、アンズが「わたしもやりたい!」と言ったのが、警察犬になったきっかけだったんです。
実際にアンズの訓練を見せてもらいました!
まず、アンズを木につないでおいて、鈴木さんが芝生の上を大きなコの字型に歩きます。
途中で2か所、物品を置きました。
リードからはなして「さがせ!」と言うと、鈴木さんが歩いたところをクンクン嗅いでたどっていくアンズ!
物品が置かれた場所に着くと、その場に座りました!
2か所とも正確に見つけると、「すごーい!!」と感動している五島さんのもとに、ドヤ顔でかけよってきたアンズ。
つづいて、五島さんがにおいを追跡される役に挑戦しました。
さがさせる物品は、たまたま現場にあったカメラのレンズのキャップ。
それを手に持って、まずスタート地点として、地面に足をこすってにおいをつけます。
そこから適当に歩いた先に、キャップを置きました。
最初にこすったところをクンクン嗅いで、五島さんのにおいを覚えます。
「さがせ!」と言うと、さっき五島さんが歩いたところをクンクンたどって、見事、キャップがあるところに座りました!
つぎに同じキャップを別の人が持って歩きました。
現場に来ていた、岩崎書店(アンズの本の出版社)の加藤さんです。
加藤さんは難易度を上げようとして、これでもかと極端にジグザグに歩いていました。
そのいじわるな作戦に、みんなから「こういうところに性格が出る」と言われていました。
しかし、そんな作戦をものともせず、正確ににおいを追っていくアンズ!
加藤さんが歩いたとおりのジグザグにたどって、見事キャップを見つけました!
こんなにたのもしいアンズですが、シェパードなどの大型犬と違い、体が小さいために初期の訓練では難しい点があったといいます。
シェパードの場合、歩幅が人間とほぼ同じなので、無理なくにおいを追うことができます。
しかしアンズの歩幅はその三分の一ほど。そのため、人間のつぎの一歩までの距離が遠くなってしまうんです。
そうなると、つぎの一歩が前にあるのか横にあるのか、その場に立っているだけではわかりません。
この点に対処するため、まずは広域を嗅ぐことと、ポイントを嗅ぐことの使い分けを覚えたといいます。
大型犬にはない努力をしていたんですね!
逆に、体が小さいことによるメリットもあるんです!
それは、小さいものを見つけられること。
警察犬は息を吸ったり吐いたりしながら、歩きながら捜索を行います。
そのため、吐いているときに小さな物品があっても見逃してしまうんです。
その点アンズは歩幅が小さいので密度の濃い捜索ができ、小さなものも見つけられるそうです!
殺処分寸前の子犬から、立派な警察犬になったアンズ。
しかし、今でも人が物を持った手を上にあげると恐がるなど、虐待によってうけた心の傷は、まだ完全には癒えていないといいます。
それでもここまで元気になれたのは、たくさんの人とふれあい、抱いてもらったからだと、鈴木さんは話していました。
最後に鈴木さんから、この本を読んだ人、これから読もうとしている人へのメッセージをもらいました。
「自分にとってちょっとしたことでも、相手にとっては大きな心の傷になってしまう。
アンズはそれに耐えて、体が大きいとか小さいとか関係なく、訓練に挑戦した。
体が小さくても、大きな犬に負けないくらいがんばって、やり方を工夫すれば、できるようになる。」
暴力やいじめが相手に与える傷の深さや、自分には向いていないと思わずに挑戦すること、ハンディがあっても努力や工夫次第でできるようになることを感じてもらいたいと語りました。
「老若男女問わずどんな人が読んでもきっと心にくるものがある一冊。人間にも通じるアンズの精神を感じられる。」と五島さん。
みんさんもぜひ読んでみてくださいね!
かわいいアンズの勇姿をぜひ動画でごらんください!
かわいすぎる警察犬アンズに会いに行きました!前編 - YouTube
かわいすぎる警察犬アンズに会いに行きました!後編 - YouTube
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