みんな大好き♪ピーターラビットの絵本

YouTubeチャンネル「五島夕夏の絵本チャンネル」では、イラストレーターの五島夕夏さんがおすすめの絵本を紹介しています。

 

今回紹介するのはこちらの絵本です! 

ピーターラビットのおはなし (ピーターラビットの絵本 1)

ビアトリクス・ポターピーターラビットのおはなし 』。

みんな大好きなピーターラビット、知らない人はいないと思います!

でもピーターラビットの絵本を最初から最後まで読んで覚えている人は少ないかもしれません。

実はピーターラビットの絵本には、おなじみのうさぎのピーターラビットがメインのおはなしだけじゃなくて、こんなふうにカエルがメインのおはなしや

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ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし (ピーターラビットの絵本 17)

その他シリーズでたくさんのおはなしがあるんです。

それぞれ主人公がとても魅力的なので、ぜひほかの絵本もチェックしてみてください!

 

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このピーターラビットのおはなし』、表紙や中のイラストを見た限りでは、かわいい子うさぎのほんわか系の内容を想像しがちですが、実際にはちょっと違います。

結構残酷だったりエグい展開があったりして……かわいいだけの絵本ってわけじゃないんです。

 

たとえば、畑で悪さをしたピーターラビットが、畑の主人のマクレガーおじさんに追いかけまわされるシーンでは

「ぎゅっとピーターをふみつけようとした」という文章が。

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こんなかわいい子うさぎをふみつけようとする人間が出てくるなんて! と五島さんは衝撃をうけたそうです。

それでもピーターラビットはかなり悪ガキなので、人間側の気持ちにも共感できたり、こういう人いるいる! と思えたりするような、微妙に日常にリンクした雰囲気が、この作品独特の世界観なのではないでしょうか。

 

さきほどの『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』のカエルも、ピーターラビットも、キャラクターは完全な動物ではなく、だからといって完全に擬人化されているわけでもないというところが、引き込まれるポイントになっています。

ピーターラビットはこのように青いシャツをはおっていたり、ちゃんとベッドに入って寝ていたり、まるで人間みたいな生活をしています。

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でもいざマクレガーおじさんに追いかけられるとピーターラビットは4足で走るんです。

うさぎの性質を残しつつも、ちょっとおかしな人間みたいな生活をしている……。

そんなところが、実はこの世界のどこかにこんなうさぎがいるんじゃないかと思わせるような、うまい線をついています。

五島さんも小さい頃、もしかしたらピーターラビットみたいなうさぎが家の近くにもいるかもしれないと、探したくなる気持ちがあったと話していました。

 

ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』のカエルも、どっぷりとした体で綺麗なシャツを着ていたり、ニコニコしたりと、人間の“ちょっといいとこのおっさん”みたいな生活をしているんです。

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でもいざ釣りをしている最中に危機に直面すると、いきなり本当のカエルのような動きになり、魚から逃げるときは思いっきりカエル足で泳いでいく……。

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そんな絶妙に人間くさくて愛せる要素がありつつ、カエルらしい──なんだか気味の悪い部分もある。

そこがまさにこの作者が描くうまいラインです。

作者にとっては言葉を話さない動物園の動物たちもこんな風に見えているのか思うと、その頭の中を絵で描ききる才能みたいなものをすごく感じると五島さんは語っていました。

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このカエル、飛んでるときはもろカエルなのに、釣りをしている姿はちゃんと足をそろえて座っていて、すごくきれいな体勢。

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きっとこのカエルは自分がカエルだということを忘れる時間もありながら、いざ本能的な部分を呼び起こされると本来のカエルの姿に戻るという、面白いギャップを抱えながら生きているのではないでしょうか。

 

今回はたくさんあるピーターラビットの絵本シリーズの作品の中から、『ピーターラビットのおはなし』とジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』を詳しく紹介させていただいたのですが、そのほかに五島さんが特におすすめするのはこちらの作品です。

まちねずみジョニーのおはなし 新版 (ピーターラビットの絵本 9)

まちねずみジョニーのおはなし 』。

五島さんいわく、これに出てくるネズミが「すこぶるかわいい!」

リアルタッチな筆の使い方をしていなくても、ねずみのふわふわ感や柔らかさ、小さくてすぐ壊れちゃいそうな感じがすごくきれいに描かれています。

街や植物などの色合いも本当に気持ちいいのでそちらもぜひチェックしてみてください!

 

最後に、五島さんがピーターラビット絵本で好きなシーンというのがこちら。

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ピーターラビットが畑でにんじんを食べあらしちゃうシーン。

生のにんじんをすごく美味しそうに食べています。

食べている様子がとっても気持ち良さそうで、にんじんの色もきれいで、食感も伝わってくるようです。

こんなおいしそうなシーンを見たら、にんじんが嫌いな子どもでも、ちょっと食べてみようかなという気持ちになるのではないでしょうか。

全国のにんじん嫌いの子を持つ親御さんは、ピーターラビットもおいしそうに食べているよと、このページを見せてあげてください!

 

 

今回は、ピーターラビットの絵本シリーズをご紹介しました。

たくさんおはなしがあるので、それらもぜひ読んだらYouTubeのコメント欄で、感想おしえてくださいね!

 

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