だれもが経験したこども時代! 荒井良二『こどもる』

イラストレーターの五島夕夏さんによる絵本紹介YouTubeチャンネル「五島夕夏の絵本チャンネル」

 

今回紹介するのはこちらの絵本です。

こどもる

『こどもる』!

イラストレーターやデザイナーとしても活躍する荒井良二さんの、絵本デビュー25周年を記念して出版された作品です。

以前から荒井良二さんの作品が好きだったという五島さん。

いくつになっても童心を持ちつづけてるような、おもむくままに気持よく描いている印象でありながら、それでいてひとりよがりではなくあたたかみの伝わる絵がとても魅力的なんだそうです!

そんな「計算されていない良さ」は、普段絵を見ない人にも感じてもらえるかと思いますよ!

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 「こども」に「る」をつけて『こどもる』という、特徴的で印象に残るタイトルのこの絵本。

内容は、こどものしゃべったり遊んだりお風呂に入ったりというちょっとした行動を、言葉のうしろに「る」をつけて、荒井良二さんなりのイラストで表現したというもの。

 

ゴミを拾った小さい赤ちゃんの行動は「ごみる」、ビニールをくしゃくしゃってして遊んでる姿は「ビニる」。

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これらの絵は写実的ではなく、インパクトのある色彩と単純な線だけで表現されています。

それにもかかわらず、こどもたちの様子や表情がすごくばっちりと伝わってくるんです!

そのような技は、絵が好きで毎日描いていてもなかなかつかめないといいます。

五島さんはそんな荒井良二さんの絵を見ると「天才っているよな〜」と心から思うそうです!

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さらにこの作品、絵だけじゃなくて全体のデザインにも注目です。

らくがきをした紙を貼ってレイアウトしたような構成になっていて、背景や、紙をちぎった跡や焼けた感じ、質感などがすごく魅力的。

デザインやアート全体が好きな方にもおすすめです。

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お母さんと一緒にこの本を読んだという五島さん。

お母さんに「あんたもこういうことしてたよ」と言われたり、自分でも「こういうことしてたよ」と言ったりしながら笑えたんだって!

そんなふうに、コミュニケーションツールとして人との会話を広げてくれる一冊でもあります。

だれもがこども時代を経験して大人になりましたよね。

そんな大人の方は、こどもの頃を思い出してクスっと笑ってしまう内容に心をつかまれること間違いなしです!

 

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荒井良二『こどもる』を紹介 後編

小さなサイズの中にあかちゃんや子どもの行動がギュッとつまっていて、なんともいえない宝物感があります。

ただの紙の値段ではない、絵本の持つ価値をあらためて感じる一冊。

かわいい絵とクスッと笑える内容は仕事で疲れた大人の方に元気を与えてくれますよ!

  

動画で詳しく紹介しています。

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